ナゴヤが自動車 ビジネス主体となったことには、やはりトヨタ 自動車の存在を抜きには語れない。自動車と共に歩む決意をした挙母(ころも)市が1959年、「挙母」が読みにくいということと、「クルマの町」として自動車 ビジネスと共に生きていくことを誓い「豊田市」(※1)と市名を変更するまでになったほど。
ナゴヤではトヨタグループの力を実感できるものがたくさんある。まずは名古屋大学。この国立大学には「豊田講堂」というホールがあるが、これはその名のとおりトヨタ 自動車が寄付したもの。また、豊田市ではなく名古屋市天白区にある「豊田工業大学」もトヨタ 自動車の寄付金によって建てられた大学。その他2006年4月に開校した「海陽中等教育学校」は、愛知県蒲郡市海陽町にある全寮制の私立の男子中等教育学校で、イギリスの名門パブリックスクールであるイートン校をモデルとし、リーダー養成を目的に、トヨタ 自動車やJR東海、中部電力などの中部地方の有力企業が中心となり設立した学校。愛知県西春日井郡春日町にある「トヨタ名古屋整備専門学校」も、日本一の規模と実績を誇るトヨタ 自動車の直営校である。
西区にはトヨタグループが運営する企業博物館、「産業技術記念館(旧豊田紡織本社工場でグループ発祥の地)」(※2)があり、近郊の愛知県愛知郡長久手町には、自動車に関する博物館「トヨタ博物館」(※3)もある。また自動車 ビジネスは裾野が広く、ビジネス基盤をアウトソーシング先として幅広く活用することができるので、新ビジネス展開、新商品開発の際、外部資源の利用が容易である。愛知県常滑市に本社を置く、タイル・建材、住宅設備機器などの事業を手がけるINAXはシャワートイレにアイシン(※4)の技術を利用している。さらに自動車 関連のニュー・ビジネスも発達しており、愛知県名古屋市に本社を置くファブリカは、創業以来の事業ドメインである自動車 アフターマーケットは勿論のこと、本格的なブロードバンド時代の到来を機に、自動車修理のネット・ビジネスも展開している。