小倉トーストを徹底解剖!

名古屋名物?鬼まんじゅう

鬼まんじゅう、その正体とは?

鬼まんじゅう名古屋名物として正式に認定されているかどうかが微妙なのが「鬼まんじゅう」だ。 実は、名古屋人にとってはポピュラーすぎるくらいに浸透しているために、多くの人が「他県にもある」一般食だと勘違いしている場合が多いのである。 他県の人が鬼まんじゅうを見て、「これなぁに?」「え?なにぃ、鬼まん知らんの?」そんな経験から、はじめて鬼まんじゅうが名古屋など愛知県の地域食(ローカルフード)だと知ることになる。 鬼饅頭(おにまんじゅう)は、薄力粉と砂糖を混ぜ合わせた生地に、角切りのさつま芋を加えて蒸した和製法のお菓子で、基本的に添加物なしのやさしいお菓子だ。。 名古屋だけで愛されているわけではなく、愛知県や岐阜県など、東海地方では広く一般に知られているお菓子である。 略して「鬼まん(おにまん)」の愛称でも呼ばれるが、芋饅頭(いもまんじゅう)と呼ばれることもある。 「鬼」の意味は、角切りのサツマイモが鬼の角(つの)のように見えることからきているようで、いつから鬼まんじゅうと言われるようになったのか、正確な由来は不明とされている。 蒸しあがった状態では、ゴツゴツとした形状だが、膨張剤などを使わない生地のため、見た目はツヤツヤとして、触れるとねっとりしている。 一般の饅頭は、温かいうちでも、冷めてからでも食されるが、鬼まんじゅうに限っては、冷めるほどに生地がしまってモチのようになることから、コアなファンは「冷めた方がおいしい」という。 食べていただくのが一番わかり易いのだが、味としては、さつまいもをふんだんに使い、その素材そのままが売りとなっているため、「芋きんとん」や「ふかし芋」のような素朴な味だ。 鬼まんじゅうを通年売っている店もあるが、夏には売らないお店もあり、さつま芋のおいしい季節である秋が、鬼まんじゅうの旬と言えるのかも知れない。

鬼まんじゅうはどこで買える?

鬼まんじゅう名古屋で根付いてはいるものの、正式に「名古屋土産」という位置づけにはないのが鬼まんじゅう。 そのため、駅のみやげ物屋やキオスクなどで購入することは難しい。 それでは「どこで買えばいいの?」ということになるのだが、実は、街中の中小の和菓子店で普通に売っている。 他県の和菓子屋さんのラインアップで言えば、みつだんごや大福餅と同じように”ごく一般的なお菓子”として売られているのである。 時にはスーパーの和菓子コーナーに、パックに入れて売られているのを見かけることもある。 言ってみれば、そのくらい日常的に食されているものだということなのだ。 だからこそ、名古屋人は名古屋を出ない限り、それが完全なローカルフードだとは認識しないのである。

名店といえば「覚王山の梅花堂」

鬼まんじゅう 「名古屋で鬼まんじゅうのおいしいお店は?」と名古屋人100人に聞いたら、その殆どが同じ答えをするだろう。 それが、千種区にある「梅花堂」である。 広小路通に面して建つビルの一階にある店舗の前には、行列ができることもしばしばで、時間によっては買えないで帰るお客さんもいるほどだ。 梅花堂は、鬼まんじゅう以外にもいろいろなお菓子が並ぶ和菓子屋さんで、朝の8時から開いている。 だが、鬼まんじゅうの販売は9時15分からと決まっていて、知っている常連さんたちはその時間に合わせて店に集まり始める。 いつも並んでいるイメージがあるので、「早く並ばないと買えない」と勝手に思い込んだ我々調査隊は、売り出し時間より早く到着し、慌てて「鬼まんじゅうまだありますか」なんて言ってしまったが、売り始めまでまだ時間があったので「予約なさいますか?」とやさしく笑顔で言われて拍子抜け。 実は、電話予約も可能なのだそうで、常連さんたちはみんなそうしているらしい。 ただ、当日の予約は避けたい。 というのも、我々調査隊が話を伺っている間も、その後鬼まんじゅうの販売が始まってからも奥の電話はジャンジャンと鳴りっぱなし。 あまりに忙しくて、電話に出ることもできないほどで、その間にもどんどんと鬼まんじゅうの在庫は減っていく。 「予約の電話は、前日の午後3時頃までにいただければ」とのことだった。 電話に出られないほど忙しい時もあるので、なかなかつながらないときは、少し後でかけて欲しいとも。

鬼まんじゅう 梅花堂さんの鬼まんじゅうは、基本的に一種類だけ。
写真のとおり、素朴な色合いで、その見た目どおりに素朴な味。 黄色が鮮やかで、ツヤツヤ感がそそります。 日本茶との相性は抜群だが、抹茶などはもっといいと思う。 通の方に言わせると、珈琲でも紅茶でも、とのこと。 名古屋はこってりなものばかりだとか、濃い味のものばかりだと言われるが、これはかなりお上品だ。 ただ、市内のいろいろな和菓子屋さんでは、これ以外の種類の鬼まんじゅうも売られている。 東区の筒井松月では、「コーヒー鬼まんじゅう」、中村区の笹柳では「蒸し羊羹風鬼まんじゅう」、市中区新栄の菊里松月では、通称・赤おに「八丁味噌鬼まん」や通称・黒おに「黒糖鬼まん」なんていうものもあるので、すべての鬼まんじゅうが、あっさりとしたお味とは限らない。 同じカテゴリーであっても、どこか違う味を出そうという試みをするあたりは、創意工夫に長けた名古屋らしさの表れではないか、などとついつい深読みしてしまうのだけれど。